マンスリーマンション 新宿の悩みどころ
1970年代、バラ色の未来を語る未来学が流行していた。
そのバラ色の未来は天国や極楽ばかりではなく公害日本をもたらして、未来は地獄と極楽が同居していることを教えてくれた。
そして、いま20世紀も文字どおり世紀末的となり、21世紀を間近に極楽どころか地獄の未来を予感するのは私ばかりではあるまい。
感謝にたえない。
現在時点でそのまますぐお役に立つかどうか疑わしい個所が目についたのである。
時代も環境もつねに変化している。
69年にわが家を建てたとき、その機械設備、運転の手間、さらに安全性までを考えるとトータルでは電力がいちばん使いやすかった。
それはいまもってかわらない。
しかし、コストが合わなくなってしまった。
82年夏7月の使用電力量は3キロワット。
ところが73年は7月だけで冷房に845キロワットも使っている。
しかし料金から見ると、73年は8301円。
それが82年7月にはたった3キロワットしか使わないのに、なんと1万8256円という変わりようなのである。
このように、社会や政治経済、あるいは個人の生活もどんどん変わってくる。
しかし、時代がどんなに変わっても、「住まい」の本質は変わらない。
住まいは、家族の共同生活を包む容れ物であり、人間らしさの容れ物である。
すなわち、そこに住む家族の一人ひとりの発想や意識こそ、住まいづくりの根源にあって生かされるべきものである。
建築物や家具什器など、モノの問題は、本来、副次的な問題で、重要なのはあくまで家族の生活である。
だから、この現代日本の気候風土・社会経済環境において、家族の生活を幸福におくるために最も有効だと確信する。
家づくりの考え方・建て方・買い方・選び方から、実際の間取り・部屋づくりにいたるまでの知恵とノウハウをここにはまとめてみた。
夫も妻も、子どももお年寄りも含めて、家族の住まいづくりに、あらゆる面ですこしでもお役に立つことができれば幸いである。
いの何を考えるべきか家をつくるというのは単に部屋をつくることではなく、家族生活の容れ物をつくることである。
住まいとは家族の生活全体の容れ物であって、決して個人の容れ物ではない。
個人の容れ物ならばホテルの個室で十分だろう。
だから、当然、家=住まいというものは、家族全員のコンセンサスを得て考えるべきものである。
それは同時に、ご亭主にはご亭主の、奥さんには奥さんの、また子どもたちは子どもたちなりの住まいに対する考えをもつことになる。
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